『光る君へ』第四話(五節の舞姫)の感想



『光る君へ』第四話(五節の舞姫)を視聴したので感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点について書いていきます。

 

まず良かった点は1つあります。それは同時進行の要素が多く、展開が早いのでエンタメ として楽しめている点です。登場人物の多さと人間関係の複雑さがプラスに働いている印象です。

藤原実資役・ロバート秋山さんの蔵人頭の役職を打診された時の「辞退申し上げます!!!」、藤原詮子役・吉田羊さんの「父上!、帝に毒をもったというのは誠でございますか!?」などの感情の高ぶりを表現する場面は、非常に緊迫しており、惹きつけられるものがありました。加えて、五節の舞などの神事では映像美にこだわった演出が素晴らしく、エンタメとして飽きが来ない設計になっていたと思います。

 

一方で良くなかった点も1つあります。それは、物語終盤の五節の舞のシーンです。平安時代の神事で素晴らしい映像の撮り方をしていたので、最初から最後まで通しで見たかったですね。物語の都合上、まひろに焦点があたり、途中で端折る形になってしまったのが残念でした。

 

最後に学びがあった点ですが、『光る君へ』をエンタメとして面白くしている要素の多さについて少し考えてみたいと思います。ストーリーラインとして、まひろと三郎の関係、右大臣・藤原兼家の権力闘争、権力を脅かされる天皇とその側近達の思惑、その他の平安貴族の動向、と大きく4つに分類される気がします。加えて、貴族ではない謎の男・直秀(散楽一座)の存在も今後どのように絡んでくるのか気になりますね。

『どうする家康』のように派手な戦のシーンはありませんし、誰もが知る有名な人物が多く登場することはないのに、ここまで人を惹きつけるのは素晴らしいですね。時代背景や用語は少し難しいのですが、人間関係の複雑さや生々しさにリアリティがあり、その辺りの感情表現や描写がしっかりしているので視聴者の心を惹きつけるのでしょう。

これからの展開に期待したいですね。