『どうする家康』第23話(瀬名、覚醒)の感想

 

 

『どうする家康』第23話(瀬名、覚醒)を視聴したので感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点について書いていきます。

 

まず良かった点ですが、2つあります。1つ目は家康が人間関係に苦しんでいる点です。特に親子関係が上手くいかず、息子の信康から「父は信長の言いなりではないか!」となじられる場面もありました。親近感が持てるというか、いつの時代も悩みは同じで人間自体、それほど進化はしていないと感じました。

2つ目は信長の狡猾なやり方です。家康側が武田と繋がっている不審な動きを嗅ぎつけると、水野信元を見せしめに断罪します。それも家康に自分の叔父を成敗させるという、何とも残酷なやり方でした。信長の性質を描いた描写として秀逸ではなかったでしょうか。こういう人物とは関わりたくはありませんが。。。

 

良くなかった点は、1つあります。タイトルの「瀬名、覚醒」は、少しやりすぎだと感じました。瀬名は側室であり女性なので、せめて「瀬名の想い」とか「瀬名の覚悟」のような表現が適切かと思いました。覚醒は、一義的には目が覚めるという意味ですけど、息子を気遣う気持ちはずっと前から持っていましたし、想い、決心、覚悟などの表現の方が妥当な気がしました。

 

最後に学びがあった点ですが、家康も人間関係で苦しんでいた点を挙げたいと思います。日本史に疎いので徳川家康の生涯を詳しく知らないのですが、江戸幕府の創立まで全てが順風満帆というわけではなかったのですね。人間関係は古くて新しい問題というか、家康も一人の人間として親子関係や上司である信長との関係で苦しんでいたと知って少し親近感が湧いてきました。特に信長は、良く言えばカリスマ、悪く言えばサイコパスという両極端な性質を持った人物なので、付き合うのには相当な苦労があったことが推察されます。現代社会でも人間関係で疲弊しないためには、適切な距離感を測っていくことが大切になりますし、時には人間関係の断捨離なども必要なのではないでしょうか。