『どうする家康』第32話(小牧長久手の激闘)の感想

 

 

『どうする家康』第32話(小牧長久手の激闘)を視聴したので感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点について書いていきます。

 

まず良かった点ですが1つあります。それは「中入り」という作戦を軸にして家康が劣勢を挽回する様子を視聴者に分かりやすく描いていたことです。今回初めて知ったのですが、「中入り」とは両軍が膠着状態で対峙している時、別働隊を使って敵の想定外の場所を奇襲する作戦のようですね。奇襲が成功すれば、効果の高い戦果を挙げられますし、奇襲が成功しなければ大きなダメージを負ってしまうリスクの高い作戦に見えました。そして、戦場で榊原康政本多忠勝井伊直政たち徳川家臣団の活躍が見れたのも心が踊りました。

 

一方で良くなかった点も1つあります。徳川四天王の活躍を中心に物語が展開していたのはよいとして、秀吉側の池田恒興森長可の扱いが少し非道いのではないかと感じました。せめて討ち死にシーンくらいあってもよいと思いましたが、「中入り」作戦を提言するまでがメインの役どころで、それ以後に見せ場がないのは可哀想でしたね。

 

最後に学びがあった点ですが、「中入り」という作戦について考えてみたいと思います。一説によると織田信長の得意戦法だったようですが、その戦法で家康と秀吉が激突するのは何か運命的なものを感じますね。今回は秀吉が「中入り」を仕掛け、家康側の軍師である本多正信がそれを見破り相手側に大きな損害を与えました。

戦いや競争において優秀な参謀を自分の側に置いておくことが重要なのかもしれません。そして、その優秀な参謀の助言を聞き入れる度量があることもリーダーの資質の一つなのでしょう。現代社会で言えば、ChatGPTなるものが昨年から利用され始めています。個人がAIを自分の参謀として使いこなし、仕事やプライベートをより豊かにする未来が来ていると感じます。将棋や囲碁のプロの世界では、7、8年前からAIをパートナーとして活用し、盤面の検討をしたり、新手の研究に利用されているようですが、将棋や囲碁の世界以外でもAIと共生していく未来が当たり前になっていくのではないでしょうか。