『どうする家康』第17話(三方ヶ原合戦)の感想

 

『どうする家康』第17回(三方ヶ原合戦)を視聴したので、感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点の3つについて書いていきます。

 

まず、良かった点は2つあります。一つ目は、戦地に向かう武士の気持ちを丁寧に描写していた点です。相手は最強の武田軍ですから、生きて帰れる確率はかなり低いと思われます。家康配下の家臣たちの逡巡が伝わってきました。家康も瀬名に会いに行き、うさぎの彫物を手渡します。もしかしたら自分が討死するかもしれないと暗に示す場面もありましたし、乱世の武将のやりきれない側面を垣間見た気がしました。

二つ目は、武田信玄の名言「勝者はまず勝ちて、しかるのちに戦いを求む。敗者はまず戦いて、しかるのちに勝ちを求む。」です。前回で武田軍の強さの一端が明らかになりましたが、個々の侍の身体的な能力だけでなく、戦略や戦術面でも特筆すべきものがありますね。この名言は、戦う前に勝利の算段を立て、入念に準備をしておくこと。そして、勝利の確率が高い場合でのみ戦うこと、という意味だと思います。家康は、どちらかというと場当たり的に決断しており、武田信玄の手のひら上で踊っている印象でした。武田信玄は格が違いますね。

 

一方で良くなかった点は、1つあります。「三方ヶ原合戦」というタイトルなので、合戦シーンをメインに持ってくると予想していました。が、蓋を開けてみると肝心の合戦シーンが端折られて結果のみ提示される展開にガッカリしてしまいました。やはり合戦シーンは時代劇の見どころの一つだと思いますし、もう少し何とかならなかったのでしょうか。うーん、残念です。次回のタイトルが「真・三方ヶ原合戦」なので、きっと次回で合戦シーンが見られることを期待します。

 

最後に学びがあった点ですが、信玄の名言「勝者はまず勝ちて、しかるのちに戦いを求む。敗者はまず戦いて、しかるのちに勝ちを求む。」を挙げたいと思います。これは孫氏の兵法から引用している名言ですけど、現代社会でも十分に通じる言葉だと思います。孫子の兵法は今から約2500年前に記された著作です。にも関わらず、有用なのはきっと人間の本質がそれほど変わっていないからでしょう。仕事でも段取り力、事前準備力が重要というか、それで仕事の質や成果が決まってしまいますから、この言葉を肝に銘じて精進していきたいと思いました。