『光る君へ』第三十二話(誰がために書く)の感想

 

 

『光る君へ』第三十二話(誰がために書く)を視聴したので感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点について書いていきます。

 

まず良かった点は、一番最後の父・為時と娘・まひろの対話シーンでしょうか。「お前が女でよかった。」という言葉は重みがありますね。まひろの目が潤んでいましたけど、自分の存在意義を確立するところまで来て感慨深いものがあったのかもしれません。平安時代としては出色の女性ということでしょうか。

物語の前半はイベントが盛りだくさんだった気がします。実資と公任のラインが仲が良くて微笑ましいですね。実資はもう少しストーリーに絡んでくると思っていたのですが、脇役の域を出ないので少し残念な気もしています。

そして、安倍晴明が退場しました。遺言として道長に「全てうまくいくので心配することはない」という趣旨の発言をしていましたが、その発言とは裏腹に物語では不吉な現象が起きていましたし、加えて伊周の動きも非常に気になりました。

 

 

一方で良くなかった点は、まひろの主人公感が増して来て非常に面白い展開なのですが、出来るならもう少し早く、こういう展開にもってきて欲しかったです。まひろが女御として中宮に仕える身になってからも波乱万丈な展開が待ち受けているはずなので、大河ドラマの残りの回数で消化しきれるのか少し心配な面もあります。

 

 

最後に学びがあった点ですが、今回初めて登場した居貞親王(いやさだしんのう)について少し考えてみたいと思います。

物語では道長に対して一条天皇の退位を迫っていましたが、居貞親王とは何者なのか。道長の甥で一条天皇東宮(皇太子のこと)であり、後に第67代天皇に即位する人物です。

おそらく初登場だと思うのですけど、出てきた瞬間、誰か分からず話についていけませんでした。登場人物が多く、人間関係が複雑なので、そこがこの物語の面白いところでもあるのですが、反面、ついていくのが難しい部分もありますね。