
『べらぼう』第46話(曽我祭の変)を視聴したので感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点について書いていきます。
まず良かった点は、何と言っても一橋治済役・生田斗真さんの怪演ではないでしょうか。
大きなストーリーラインとして写楽誕生の裏側を描く部分と黒幕である一橋治済との対決を描く部分があり、どちらも見応えがありました。
が、やっぱり一橋治済の底しれない闇の部分に驚いたというか、松平定信では太刀打ちできない感じがしましたね。一枚も二枚も治済の方が上手な気がしました。
前回、前々回は源内が生きているかもしれないということでミステリー的な展開でしたけど、今回は最後の展開も含めて視聴者に不安や緊張感を強いるサスペンス的な要素が多く見ていて面白かったです。
一方で良くなかった点は、今回はなし、としたいと思います。謎の絵師・写楽は、蔦重のお抱え作家によるチーム蔦重という設定も今までの流れを考えると納得できますし、最終回に向けて盛り上がる描き方だと思いました。
あとは政治パートと日本橋パートの絡み方も見事で視聴者としては文句のつけようがないです。今回、長谷川平蔵が蔦重の命を救いましたけど、これからは蔦重が自分で自分の命を守っていかなればいけない的なことを言っていたので、その点が少し心配ですね。
最後に学びがあった点は、最近の大河ドラマのトレンドである2パート構成について少し考えてみたいと思います。『べらぼう』では政治パートと吉原・日本橋パートがあり、一つ前の『光る君へ』では政治パートと庶民(まひろ)パートがありました。『光る君へ』と比べると『べらぼう』の2パート構成は非常に上手くいっている感じがします。
もちろん、政治パートと吉原・日本橋パートがなかなか交わらず、退屈に感じた部分もありましたけど、終盤に来て黒幕の一橋治済と蔦重が会話する場面を設けるなど、随所に工夫が見られ、まあ少し強引に絡ませている感じは拭えませんが、それでも全48回という長丁場で視聴者を飽きさせない構成だったのではないでしょうか。
こうして考えてみると吉原・日本橋パートの主人公は蔦重で、政治パートの主人公は一橋治済と捉えるのが妥当なのかもしれません。それほど治済の存在感は際立っていて、全48回という物語の中で視聴者を飽きさせないで、要所でサスペンス的な要素を差し込んでくるという、『べらぼう』には欠かせない存在になっていますよね。
治済的には、治済にとっての信念があり、おそらく自分が悪者という意識はないのでしょう。難しい役柄を演じている生田斗真さんの演技には感服するばかりです。