『どうする家康』第4回(どうする清須!)の感想

『どうする家康』第4回を視聴したので感想を書きたいと思います。今回も良かった点、良くなかった点、学びがあった点の3つについて書いていきます。

 

良かった点は2つあります。1つ目は、物語上の重要人物の登場です。織田信長の妹である市については、登場の仕方や主人公である家康との絡み方を見ていると今後重要な役割を果たす予感がしました。北川景子さんの演技は透明感があり、かつ凛々しい感じで非常に良かったと思います。衝撃的なセリフ(「欲しいものは、力で奪い取るのです」)も印象的でした。そして、信長の勧めで家康と市が結婚に合意するという場面がありましたけど、史実ではどうなんでしょう。日本史に詳しくないのですが完全にフィクションと捉えていいのか、それとも史実を基にした脚色なのか。

木下藤吉郎の登場も興味を引くものがありました。後の豊臣秀吉ですからね。農民出身でありながら天下人まで上り詰めた人物をどう描いていくのか気になります。物の見方と称して桶狭間の戦術を家康に講義する場面がありましたけど、早くも切れ者の片鱗を示していましたね。

2つ目は、信長と家康の結びつきの強さが描かれていた点です。第2回でも信長と家康の因縁が描かれていましたが、今回も家康と相撲を取ったり、自分の妹と家康を結婚させようとしたり、特別な待遇をしているように見えました。第2回から信長推しになったので、主人公と信長との絡みが増えるのは嬉しい展開です。ただ、信長が家康の何を気に入っているのか、いまいち釈然としないものがありますが。。。

 

良くなかった点も2つあります。1つ目は、子役の回想シーンです。子役の演技力は、大人の俳優と比べるとどうしても落ちてしまうので、出来れば尺を短くして欲しかったと思いました。市が家康に恋心を持つようになった原因を回想シーンで表現していましたけど、そこまで必要な回想シーンには思えませんでした。子役を使わざるを得ないのは理解できますが、子役を使う場合は必要最低限の尺でお願いしたいです。

2つ目は、今川からの書状に関する演出です。今川氏真からの書状に加えて、無理やり瀬名に書かせた「たすけて せな」という文面を見て、家康が狼狽する場面がありました。この部分は、表現が直接的すぎるし、過剰な演出に見えてしまいました。瀬名が窮地に陥っているのは前回からの流れで理解できているので、敢えてこのような演出をしなくても良いのでは、と感じました。一気に冷めてしまいました。時代考証的にも当時の人が現代仮名遣いで書状を書くのはありえないと思いました。

 

最後に学びがあった点ですが、市と家康とのやり取りを挙げたいと思います。市は「欲しいものは、力で奪い取るのです」という言葉を家康に投げかけます。暴力は肯定できませんが、一つの真理として受け止めるべき言葉だと思いました。力と言っても色々な形態がありますし、自分が大切にしているものを守りたい場合や欲しいものを手に入れたい場合など、いざという時に備えて知力、体力、精神力等を磨いておくことは必要なんじゃないかと思いました。