『どうする家康』第2回の感想

先日、NHK+で『どうする家康』の第2回を視聴したので感想を書きたいと思います。今はリアルタイムで視聴しなくても良いので挫折しないで継続できそうです。ちなみに大河ドラマはそんなに見てませんが、いつも途中で挫折してしまう派です。今回も良いと思った点、良くないと思った点、学びがあった点の3つで書いていきます。

 

良いと思った点は、大きく分けて2つあります。1つ目は、家康の人生をかけたテーマが明確になったことです。第2回の一番の盛り上がりは、桶狭間の戦いに敗れ、寺に逃げ込んだ場面で切腹をしようとするシーンでしょう。若い部下である本多忠勝とのやり取りで切腹を思いとどまるのですが、緊迫したシーンで見応えがありました。ただ、史実では寺の上人からの説得で切腹を思いとどまる、ということだったと思うので、どうせなら家康より年上で家臣団の中心である石川数正とのやり取りでも良かったのでは、と少し思いました。切腹を思いとどまった家康は、「厭離穢土欣求浄土(おんりえどごんぐじょうど)」という文字を寺の柱に見つけ、それを自分の人生のテーマとします。平たく言うと、乱世を浄土にする、という途方もないテーマなのですが、家康の中では自分が心の中でずっと望んでいたテーマだったことに気づきます。

2つ目は、織田信長を演じている岡田准一の怪演です。第2回は「兎と狼」という主題のとおり、家康(兎)と信長(狼)の因縁の話なのですが、岡田准一の演じる信長の色気、狂気、粗暴さ、野性的な魅力などなど、一言では言い表せないくらいの魅力があり、主役である家康を食ってしまうぐらいの存在感がありました。史実では信長の趣味(?)が、鷹狩、相撲、茶の湯等であることは知っていたのですが、本当に幼少期の家康と信長が相撲をとっていたのでしょうか。無理やり接点をもたせた感じで、そこには少し違和感を感じました。ただ、今後の物語の展開として家康と信長の因縁が多く描かれることを期待しますし、信長の登場シーンを増やして欲しいと思いました。

 

一方で、良くないと思った点も2つあります。1つ目は、家康の成長の描き方です。敗走し寺に逃げ込んだ家康が、部下である本多忠勝とのやり取りで切腹を思いとどまります。そこから吹っ切れたように自分を虎年生まれの虎の化身であると自分を鼓舞し、敵を蹴散らしていくのですが、演出過多に感じました。もう2〜3話かけて徐々に成長していく方が視聴者が感情移入しやすかったのではないでしょうか。

2つ目は、新しい登場人物に説明がなかったことです。細かいですが、榊原康政の登場シーンで、「後に家康の家臣となる・・・」など、もう少しナレーションなどで説明を加えた方が良いと思いました。日本史に詳しい人だけが見ている訳ではないので、榊原康政という名前だけがテロップで出ても、よく分からない視聴者が大半だったのはないでしょうか。少し不親切な印象を受けました。

 

学びがあった点は、やはり人生のテーマを持つ、ということでしょうか。「乱世」とまではいかなくても我々の生きている時代も混沌としています。そこで生き抜くには、自分自身が納得できる、心の底から望むテーマを探り当て、そのテーマに挑戦することで充実した人生を生きられるような気がしました。

 

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